HIITトレーニングは短時間で消費カロリー大!筋トレの消費カロリーって意外と少ない

ダイエット,筋トレ

「筋トレはきついから、消費カロリーも高そう」
「痩せるなら筋トレが1番いいって言うし、筋トレの消費カロリーが1番高いの?」

そんなふうに考えている人はいないでしょうか。

「筋トレの消費カロリーが高そうだから、ダイエットのために筋トレしてます」
という人は、ちょっと勘違いしているかもしれません。

“ダイエットにはまず筋トレ”これは正解ですが、理由は“消費カロリーが高いから”ではありません。
筋トレで筋肉をつけることによって、代謝が上がり、その結果、安静時や運動時の消費エネルギーが上がるから。

筋トレそのものの消費カロリーが高いわけではなく、筋肉を増やした結果、カロリーを消費しやすい身体になる、ということを理解しておきましょう。

それでは、筋トレそのものの消費カロリーはどれくらいなのでしょうか。
また、消費カロリーの高い筋トレ方法はあるのか、を解説していきます。

筋トレの消費カロリーは?算出方法を解説

筋トレの消費カロリーは、概算ですが計算で算出することができます。
ですがそれにはまず、生活活動や運動強度を数値化した、METs(メッツ)という指標を知ることが必要です。

HIITトレーニング ダイエット 消費カロリー

METs(メッツ)について

METs(メッツ)とは、Metabolic Equivalentsを略したもの。

日常の活動や運動の強度を数値化したものであり、かつその単位でもあります。
安静時を1とした場合、その何倍のカロリーを消費するかを表しています。

例えば、料理や洗濯は2メッツ、犬の散歩は3メッツ、などのような感じです。

厚生労働省の“健康づくりのための身体活動基準2013”でも、

“強度が3メッツ以上の身体活動を23メッツ・時/週おこなう”
“強度が3メッツ以上の運動を4メッツ・時/週行う”

などメッツを用いた基準を推奨しています。

健康づくりのための身体活動基準2013 | e-ヘルスネット(厚生労働省) (mhlw.go.jp)

筋トレの消費カロリーは?

メッツを利用した運動の消費カロリーは、以下の計算式で求められます。

METs×体重(kg)×時間(h)×1.05(kcal/kg/h)

厚生労働省のメッツ表によると低・中程度の筋トレは3メッツです。

厚生労働省:標準的な健診・保健指導の在り方に関する検討会第3回資料 (mhlw.go.jp)

体重50kgの女性がスクワットを10回3セット行う想定で、時間にして大体3分ほどです。
これを当てはめて計算すると…

3METs×50(kg)×0.05(h)×1.05(kcal/kg/h)=7.875(kcal)

となり、スクワットをやってもわずか8kcalに満たない程度しか消費しないということが分かります。

筋トレの成果を求めるなら、運動の消費カロリーではない

見てきたように、筋トレそのもので消費できるエネルギーはごくわずかで、消費カロリーという意味での効果は期待できそうにありません。

また、「ダイエット・運動不足解消のために週1回筋トレしてます!」という人も最近多く見かけますが、これはあまり効率的とは言えません。

なぜなら、再三お伝えしているように筋トレの消費カロリーには期待できない上、週1回の筋トレでは代謝を上げるほどの筋肉は育たないからです。

筋トレの成果を求めるなら、その場限りの消費カロリーに期待するのではなく、筋肉量を増やして代謝を上げること。ですので、いかに効率よく筋肉をつけるか、ということに重きを置いた方がよさそうです。

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短時間で高い消費カロリー!HIIT(ハイインテンシティインターバルトレーニング)をおすすめ

筋トレは、筋肉を動かすためのエネルギーを発生させる過程で酸素を必要としないことから、無酸素運動と呼ばれています。

そして、有酸素運動が脂肪と糖をエネルギー源にしているのに対し、無酸素運動は糖をエネルギー源にするため、直接的な脂肪燃焼効果はありません。

そのため、脂肪燃焼したいなら有酸素運動がいい、というのが一般的。

しかし、そんな無酸素運動で有酸素運動以上のカロリー消費を叶えてくれるのが、HIIT(ハイ・インテンシティ・インターバル・トレーニング)です。

無酸素運動とは、筋トレのみならず、短距離走・ウェイトリフティングのような、短時間でパワーを発揮する運動。

言い換えると、短時間でエネルギーが枯渇してしまうような、高強度の運動です。

そういった激しいトレーニングをすると酸素不足になり、そのあと身体が元の状態に戻ろうと大量の酸素を取り込もうとします。
HIITは、その過程でエネルギー消費・脂肪燃焼効果が高まるというメカニズムを利用したトレーニング方法です。

短時間で効果が出せるのが最大のメリット。
忙しい現代人におすすめのトレーニング方法、HIITのやり方を紹介します。

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HIIT中級編

HIITは、
短時間の無酸素運動をした後、軽めの有酸素運動または休憩を取り入れる、これを交互に数セット繰り返すトレーニングです。

時間とセット数に決まりはありません。
無酸素運動状態を作るには、40秒以内までしか続けられない運動強度にしましょう。

それ以上長く続けられる強度では、有酸素運動になってしまいます。

(例)
30秒の全力トレーニング→30秒休憩または軽くウォーク

①これを6回繰り返すのを2セット。
②セット間に1分間の休憩をはさみます。
③トータルで13分間のトレーニング。

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HIIT上級編-タバタ式トレーニング

HIITの中でも最も高強度と呼ばれているのがタバタプロトコル。

日本人の田畑教授によって考案された世界的にも有名なトレーニング方法です。
強度が高すぎてトレーニング初心者にはあまりおすすめできませんので、中級程度のレベルから始めて、慣れてきたらチャレンジしてみてくださいね。

20秒の全力トレーニング→10秒間休憩

①これを8回繰り返すのを1セット。
②トータルで4分間のトレーニング。

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HIITトレーニング種目

HIITのトレーニング種目も、特に決まりはありません。

40秒以内までしか続けられない強度(スピード、動きの大きさなど)で行いましょう。
ここでは、代表的なものを紹介します。

バーピー

①両手を足元について両足で後ろにジャンプ、なるべく遠くへ
②すぐにジャンプで両手の間に戻る
③立ち上がって上にジャンプ
④着地したらすぐに繰り返し

マウンテンクライマー

①両手を肩幅で床について足は腕から離す位置
②頭からかかとまでが一直線、プランクの体勢
③膝を引き寄せて戻すのを交互に入れ替えるのを素早く
④お尻が上がらないようにしましょう

プッシュアップ

①両手は肩幅より広く、肩のラインで床について
②足は腕から離す位置、頭からかかとまで一直線
③肘が90度まで曲がるまで下ろして戻すを素早く
④難しければ膝をついて行いましょう

スクワットダッシュ

①両足は肩幅より広くひらいて、膝を軽く曲げてスクワットの体勢
②膝を曲げて腰を落としたまま、小刻みに素早くダッシュ
③頭の高さが低いまま変わらないようにしましょう

ジャンピングジャック

①両足をジャンプで開いて閉じてを素早く
②腕はラジオ体操のように足の動きに合わせて開いて閉じて
③または閉じるタイミングで頭上で拍手

ジャンプランジ

①足を前後に開いて、両膝は90度、後ろのかかとは上げる
②ジャンプで入れ替えて着地と同時に両膝90度、腰を落とす
③素早く入れ替え
④腕は歩くのと同じ、足と対角の腕が前にきます

スケータージャンプ

①横に大きくジャンプ
②着地と同時に着地足は膝を曲げて、上半身は前傾姿勢、スケート選手のように
③上げてる足は床につかないように
④着地足と対角の腕が前でバランスを取ります
⑤素早く逆足、逆サイドへジャンプ、素早く動きましょう

もも上げダッシュ

①膝を腰の高さまで上げて、その場でダッシュ
②腕も走る時と同じように大きくふって

HIITをする上での注意点

前述の通り本来HIITは時間とセット数、トレーニング種目に決まりはありませんので、ご自分の体力レベルに合った設定をするといいでしょう。
40秒以上続けられるような低強度の負荷では有酸素運動になってしまい、そもそもHIITではなくなってしまいます。

数十秒間全力で身体を追い込むくらいの強度で。

ということからも分かるように、かなりハードなトレーニング方法であり、トレーニング初心者よりはトレーニングに慣れてきた人向けです。

また、大変高強度で心臓に負担がかかるトレーニングですので、ウォームアップは念入りに行いましょう

まとめ

今回は、筋トレの消費カロリーについて解説してきました。

筋トレそのものの消費カロリーは大したことがありませんので、そこに期待するのではなく、筋肉を増やすことによってカロリーを消費しやすい身体にすることを目指しましょう。

筋トレのような高強度な運動で消費カロリーを高めたいなら、HIITがおすすめ。
短時間で、高い効果を望めます。

ぜひチャレンジしてみてください。

短い時間でも効果的効率的なトレーニング方法が存在することを、きっと体感できるはずです!