筋トレの時間と回数のベストは?筋肉痛は考慮するべきか?
昨今「筋トレ」がブームになり、昔と比べてとても多くの方がジムや自宅で「筋トレ」を行なっています。その中で様々な疑問が生まれていきます。効率よく筋肉を成長させるために
「筋トレは1回につきどれくらいの時間やればよいのだろう?」
「週にどれくらいの回数をやるの?」
など、筋トレに熱中すればするほど疑問が生まれてきます。
私自身も始めたばかりの頃はとても多くのことに悩みながら筋トレを行っていました。様々な方法を調べ自分の体で実践していくことで効果を確かめてきました。その結果として、現在はボディビルやクラシックフィジーク等のフィットネスの大会で好成績を収めることもでき、サラリーマンも辞め、パーソナルトレーナーとして活動しております。
読者の皆様には多くのことを学んでいただきたいですが、この記事では私の経験も踏まえて、「時間」と「回数」ということをテーマに「効果の出る筋トレについて」書いていきますので、ぜひ参考にしていただき、より効率の良いトレーニングルーティーンを作り上げていただければと思います。
週に何回トレーニングを行えば良いか?
筋トレをスタートすると、まず初めに迷うところが「週に何回ジムに行けば良いの?」といった疑問です。この疑問は多くの方が抱かれると思います。「筋肉をつけたいのなら毎日トレーニングをすれば良いじゃん!」と思われがちですが、そんな単純ではありません。筋肉には「超回復」というものがありますので、トレーニングをしたらしっかりと休ませてあげることも必要となります。
超回復とは?
筋トレを行うことで負荷のかかった筋肉は筋繊維に細かな傷が入り損傷していきます。この傷ついた筋繊維は一定の時間を経て回復することで、トレーニングを行う前より強く太い筋肉に修復されていき、筋肉は成長していきます。このサイクルを「超回復」と呼びます。
この一連のサイクルを意図的に繰り返していくことで、筋トレの効果を無駄なく発揮できます。
このサイクルを作らずに、筋トレを行い筋肉が修復される前に筋トレを行うとします。そなると筋肉は回復する暇がなく、傷が増えていく一方で成長していきません。
このことを理由に筋トレを毎日やるのは良くないと言われておりますが、この超回復をうまく利用しながらトレーニングを行っていく方法を紹介していきます。
全身を部位別に分割してローテーションする
筋肉は大きさによって回復の時間が変わっていきますが、約48時間から72時間かけて筋肉は修復されていきます。そこで効率よくトレーニングを行っていくために、全身を筋肉の部位ごとに分けて日替わりでトレーニングを行っていきます。ここでは週に何回通えるかによって、内容が異なっていきます。
〈週5回トレーニングを行う場合〉
・月曜日:胸のトレーニング
・火曜日:腕のトレーニング
・水曜日:背中のトレーニング
・木曜日:休み
・金曜日:肩のトレーニング
・土曜日:脚のトレーニング
・日曜日:休み
週5回トレーニングを行える場合は、胸、腕、背中、肩、脚、という様に体の筋肉を5部位に分けてトレーニングを行っていきます。毎日トレーニングを行いますが、連日して同じ筋肉を鍛えることを防いでいくことで、超回復の期間を確保していきます。
〈週3回トレーニングを行う場合〉
週3回トレーニングを行う場合は、まずトレーニングの動作・筋肉の使い方に注目して分けていきます。
上半身の押す動作・・・大胸筋、三角筋、上腕三頭筋
上半身の引く動作・・・広背筋、僧帽筋、上腕二頭筋
このようにトレーニングを行う際の動作によってうまく棲み分けができます。ここに脚のトレーニングを付け加えることで、超回復を妨げることなく1週間で全身を効率よくトレーニングする事ができます。
・月曜日:胸(大胸筋)、肩(三角筋)、腕(上腕3頭筋)
・火曜日:休み
・水曜日:背中(広背筋・僧帽筋)、腕(上腕2頭筋)
・木曜日:休み
・金曜日:休み
・土曜日:脚のトレーニング
・日曜日:休み
週に3回トレーニングを行うパターンでも工夫することによって、超回復をうまく利用しながら全身のトレーニングを行っていく事ができます。多くの方がジムに通われる場合は週に3回や2回通われる方が多いと思いますので、是非参考にしてみてください。
〈週2回トレーニングを行う場合〉
週2回トレーニングを行う場合は、上半身と下半身の2分割で行うか全身トレーニングを週2回行うか2つの選択肢があります。全身トレーニングを2回行う場合は、間の休息日を2日以上とって、しっかりと体を休めて回復してからトレーニングを行う様にしていきましょう!
私自身はトレーニングを始めた手の頃は週に2回全身トレーニングを行ってきました。その後、筋トレが楽しくなるにつれて、友人とともにフィットネスのコンテスト出場を決めた時に週5回の全身の筋肉を5分割にしたトレーニングを開始しました。
そこがターニングポイントとなり、筋肉の成長を一番大きく感じました。ただ、失敗した経験もあり、トレーニングにのめり込みすぎて休息日を設けづに毎日トレーニングを行っていた期間がありました。
トレーニング自体の調子は良かったのですが、目に見えない疲労が段々と蓄積されていき、オーバートレーニング症候群に近い症状が現れ、1ヶ月くらいトレーニングができない日々を経験しました。
回復力というのは人によって個人差が存在します。毎日トレーニングしても問題ない人もいれば、週に3日は休むのが調子の良い方もいます。ですので、今回の記事を読んでいただいたり、周りの人に筋トレの頻度に関しまして様々な情報を得る機会があると思いますが、あくまでも参考程度にとどめておいて、自分の体と相談しながら筋トレのペースを見つけていきましょう!
その中で今回の記事を参考にしていただいて、しっかりと筋肉が身につけられるトレーニングルーティーンを作り上げていただければと思います。
トレーニング時間の目安は?
筋トレの頻度やトレーニングの組み方は理解していただけたと思いますが、次は1回のトレーニング時間が気になるところではあるかと思います。
こちらに関しても、時間が長ければ長いほど、ガムシャラに頑張れば頑張った分だけ効果があると思われがちですが、時間の長すぎる筋トレは逆効果になってしまう可能性があります。
テストステロンとコルチゾールの関係性
テストステロンとは男性ホルモンの一種で筋肉を増やしたり脂肪を減らそうとする働きがあります。コルチゾールは人がストレスを感じたときに分泌するホルモンの一種で筋肉を分化してしまう作用があります。
筋トレを行うとテストステロンが分泌され筋肉を合成しようという方向に体は傾いていきますが、筋トレの時間が長すぎると今度はコルチゾールが分泌されていき、筋肉を分解しようとする働きが強まっていってしまいます。
といことは適正な時間としてはテストステロンが分泌されて、尚且つコルチゾールが分泌されない時間といことになります。
こちらは個人差はありますが30〜90分の間とされています。
ここで大切にしていただきたいのが筋トレの時間より内容を見直して充実させていく事です。1セット1セット全力をしっかりと出し切って無駄なセット数を無くしたり、携帯を見る時間やおしゃべりしている時間を無くす、そういった無駄な時間を減らしていくことで時間というのはトレーニングの強度は保ったまま短くしていく事ができます。ですので、ただたんに時間を短くしてしまうと肝心な内容が薄くなってしまうので、時間を決めてしっかりと全力を出し切って追い込んでいく様にしましょう。
ただ、私の経験としましてはセオリーに外れる部分もあると感じています。脚の筋肉は他の部位と比較しても一つ一つの筋肉が大きので、他の部位よりしっかりとトレーニングしていかなければなりません。また、その分インターバルも少し長くなるでしょう。そういった場合、90分に収めるのは難しいので最大で120分行うように取り組んでいます。フィジークからボディビルに競技を変更する際にその様に取り組んだところ成果が出て、ボディビル転向一年目でも入賞はする事ができました。時間はあくまでも目安となっているので、参考にはしながら自分に合ったトレーニング時間を探していきましょう!
意図を持って計画的に筋トレをしよう!
筋トレというと根性論が先行しがちになっていますが、確かにそれでも筋肉は成長していくと思います。かつての自分もそうでした。
ただそこに知識が加わり、今回説明させていただいた、筋トレの回数や時間に関しまして、こうすれば効率的に筋肉が成長するだろうという意図を持ってトレーニングしていく事が大切です。それをトライ&エラーを繰り返していくことで時自分に合ったトレーニング理論が築かれていきます。